残業の見える化による働き方改革!残業削減に効果のあるクラウドツールやアイデア

お役立ち記事 2019.12.20
残業の見える化による働き方改革


残業時間の削減のためには、そもそも社員がどの程度の残業がされているのかを見える化し、把握することが最初の一歩となります。今回は、残業を見える化できるクラウドツールとアイデアをお伝えします。

残業時間を見える化する必要性

残業削減につながる

残業時間の「見える化」は、残業削減につながる効果のある手法です。働き方改革関連法案により、残業時間の上限規制が施行され、削減が求められています。残業時間の削減のためには、そもそも社員がどの程度の残業がされているのかを見える化し、把握することが最初の一歩となります。

適正な残業代の支払いにつながる

基本的に法定労働時間を超過した時間は、残業時間(時間外労働時間)と扱われ、企業には残業代の支払い義務が生じます。つまり、残業時間が「見える化」されていないと適正な残業代の支払いができず、義務を果たせていない状態が続いてしまうことになります。

所定労働時間が定められている場合、その時間を超過しても法定労働時間にさえ収まっていれば、残業代を支払い義務があるかどうかは会社の規定によりますが、8時間を超えた場合には、支払い義務が生じるため注意が必要です。


残業時間を見える化するクラウドツール

正確な勤怠管理、残業時間の把握のためには、見える化を進めることができるクラウドツールを使うのが便利です。

KING OF TIME

KING OF TIMEのホームページ
参考:https://www.kingtime.jp/

《主な特徴》

  • クラウド勤怠管理システム NO.市場シェア(※富士キメラ総研調べ)
  • パソコン操作が苦手な方でも安心の操作性
  • 様々な打刻方法から自社に合ったものを選択可能
  • 導入後の充実したサポート体制
  • 連携できる外部サービスが多い
  • 30日間の無料お試しが可能

残業管理についても機能が充実しています。月別・週別・年別での残業時間をリアルタイムで確認でき、あらかじめ設定した残業時間を超過した場合に警告を表示させたり、管理者・社員本人に自動でメール通知するように設定することも可能です。残業申請と承認のフローも整理されています。

また、導入している企業が非常に多く、HPには業種別にどの企業が導入しているのかが掲載されています。知り合いのいる会社があるようでしたら、利用者に使用感を直接聞いてみるのも良いかもしれません。

シュキーン

シュキーンのホームページ
参考:https://www.shukiin.com/

《主な特徴》

  • タイムマネジメント型の勤怠管理システム(勤怠の記録ではなく管理)
  • 出退勤記録、導入、利用が非常に容易
  • 初期・運用費用が比較的安価
  • 最大2ヶ月無料で全機能をお試しが可能

残業時間や労働時間の集計結果を、個人・部署ごとにグラフ表示することが可能です。ビジュアルがわかりやすいので、瞬間的に残業時間の多い社員・部署を把握することができます。

働き過ぎの部署や個人を見える化できるので、「労働時間の多い部署の仕事量を見直す」「労働時間の多い部署の人員を増強する」「労働時間短い部署から、労働時間の多い部署に人員を異動する」といった経営判断にも役立ちます。

e-就業ASP

e-就業ASPのホームページ
参考:https://www.nds-tyo.co.jp/e-asp/

《主な特徴》

  • 「働き方改革関連法」を意識したサービス設計
  • プロジェクト毎の工数管理も可能
  • 自由度の高いカスタマイズ性
  • PCのログオン・ログオフのデータを収集できる
  • 堅牢なサーバで実現するASPサービス
  • 英語表示に切替も可能

2019年4月に施行された働き方改革関連法を意識したサービス設計になっています。月100時間 / 年720時間 / 複数月平均80時間を管理・集計し、残業状況を一覧で見える化することができます。これにより、働き過ぎの社員をリアルタイムに管理・把握でき、法的リスクを回避することが可能です。

また、打刻の自己申告時刻とパソコンのログオン・ログオフデータを擦り合わせ、その乖離チェックすることもでき、隠れ残業も排除することができそうです。


見える化で残業を削減するアイデア事例

クラウドツールを導入して見える化ができたからといって、残業削減も管理も完璧というわけではありません。それぞれの企業に合わせたアイデアや工夫が必要です。是非アイデアの事例も参考にしてみてください。

個人の残業時間を事業部内で公開(NPO法人フローレンス)

勤怠管理をする部署や経営層だけに対して、残業時間の「見える化」をするケースはありますが、NPO法人フローレンスでは、事業部内の社員の残業時間をお互いに確認できるようにしました。

「誰が残業しているのか」がわからず、業務の属人化・負荷の偏りがあるかわからないという課題を、「現時点で」「誰が」「どのくらい残業しているのか」を毎日メールで公開することによって解決しています。

実施前には「見せたくない人もいるのでは」という懸念もあったそうですが、この取り組みを実施する意義をしっかりと説明することで解消しているそうです。

参考:残業時間削減のヒントが見えた!本部スタッフで取り組んだ「残業問題を解決する3つのアクション」


退社時間を見える化して業務効率化を促す(伊藤忠テクノソリューションズ株式会社)

見える化できるのは、残業時間だけではありません。伊藤忠テクノソリューションズ株式会社では、当日の退勤する予定時間を、デスク近くにわかりやすく表示させることで見える化しました。自ら退勤時間を提示することにより、業務の効率化にもつながっているようです。

参考:退社時間を「見える化」し、職場のコミュニケーションを促進


どうしても残業時間を削減しきれない時の対策は?

残業の見える化も行い、残業時間も減ってきたけど、業務量が圧倒的に多く残業が慢性的になっているというケースもあると思います。どうしても残業時間を削減しきれない時は、社外に「アウトソーシング」することも検討してみてはいかがでしょうか。

オススメの方法としては、業務を丸々アウトソーシングするのでなく、コアとなる業務は自分たちの業務として残し、自分たちがやらなくても良い「ノンコア業務」をアウトソーシングする方法です。


自社に合った残業の見える化を進めよう

残業時間を見える化できるクラウドツール、残業削減のためのアイデア事例を紹介しました。

働き方改革が求められる昨今、残業時間の見える化は、残業時間削減の第一歩です。ただ闇雲にツールやアイデアを導入するのではなく、それぞれの企業にあったやり方をしっかりと検討することで、着実な効果を生んでいきましょう。

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